小物入れ
 
ダニエル・リベスキンの手によるまさに小さな建築。
 
これは、都市開発とその原風景との関係性に強い関心を持っていたミラノ出身の建築家でもあり友人でもあったアルド・ロッシへのトリビュート作品です。
 
"WATER TOWER" はニューヨークの建物の上によく見られた典型的な貯水槽をモチーフにデザインされました。
コンテナ部分を囲むいくつもの同心円の輪、とんがり帽子のような蓋、間接型の土台構造など、アメリカの都市構造の特徴である大きなタンクを細部にわたって再現しています。
 
特に実際のタンクのリブ（同心円の輪の部分 - タンクの強度を保つために付けられています）は、タンクの上部と下部でかかる水圧が違うため、上部は水圧が比較的低いためリブの間隔は広く、下部は水圧が高いため間隔は狭く作られています。
その不均等さをもリベスキンは忠実に再現しました。
そして十分な安定性を考慮してデザインされた土台部分がこの作品を「テーブルの上の建築」たらしめているのです。